ドケルバン病について
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ドケルバン病の原因
「ドケルバン病 」は、親指の「狭窄性腱鞘炎」のことで、腱鞘炎の一種です。手に繰り返し刺激が加わることで、手首の周りの指を動かすためにある「腱」が炎症を起こすと、腫れや痛みが生じてきます。「手の使いすぎ」「親指の使いすぎ」以外の原因としては、結核や関節リウマチ、細菌の感染による「化膿性腱鞘炎」もあります。20歳代、50歳代女性に多く見られる病気です。
ドケルバン病の症状
ドケルバン病の症状は、手首の周りにある腱の炎症なので、腫れや痛みが生じ、手首の親指側が痛みます。赤く腫れ、熱を持つなど、親指の付け根部分が炎症を起こします。親指を動かす動作が多いことにより、腱鞘炎が引き起こされた状態です。
産後に赤ちゃんを抱っこする時に手首の親指側が痛む場合、ドケルバン病である可能性があると言えます。
ドケルバン病の治療方法
ドケルバン病の治療は、まず安静にし、手首を固定させることで指や手首の動きを抑えます。医療用の固定具などを使用し、安定させるようにします。
必要があれば、痛み止めの薬(鎮痛剤)を使用して痛みを抑えます。ボルタレン、ロキソニンなど、非ステロイド消炎鎮痛薬の「飲み薬」を食後に服用しますが、胃に刺激を与え、胃の不快感や胃潰瘍などの副作用が考えられるため、痛みのひどい時期が過ぎたら飲み薬の量を減らすことが望ましいです。
診断によってはステロイドの注射を直接、炎症のある部位に注射します。注射の針を刺す痛みはありますが、効果が長時間にわたって持続します。
上記のいずれの方法でも改善が見られない場合、腱鞘切開の手術が必要な場合があります。ほとんどの場合、手術に入院は必要なく、30分程度の手術を局所麻酔にて行います。