手舟状骨骨折について
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手舟状骨骨折の原因
手舟状骨骨折とは、スポーツや交通事故などで転倒し、手関節が背屈して手をついたときによく起こる骨折です。
スポーツによる受傷が半数近くを占めており、一般的に男性に多くみられ、あらゆる年齢層に発生します。疲労骨折で発生することもあります。舟状骨は手根骨の1つで、親指に近く手関節を構成しています。小さくレントゲンで骨折線を見逃しやすいため、単なる捻挫と間違われやすいのも特徴です。手根骨骨折の中で最も頻度が多い骨折です。
手舟状骨骨折の症状
手舟状骨骨折の症状は、急性期では手首に近い親指の付け根部分に腫れと痛みがあります。腫れや痛みはあまり強くなく、レントゲン検査を受けても骨折線が見当たらない事があります。そのため、捻挫と間違われやすいのが特徴です。受傷後しばらくしても手や指を動かすと痛みが続く場合には骨折の可能性があり、解剖学的嗅ぎタバコ入れに圧痛がある場合、この骨折を疑います。様々な角度からレントゲン撮影を撮影したり、CTヤMRI検査をすることで診断がようやくつく場合があります。
手舟状骨骨折の治療方法
手舟状骨骨折の治療方法としては、保存療法と手術療法の2つがあります。早期に発見された場合や骨折のずれが少ない場合には、骨折片を整復し、シーネやギプス固定、消炎鎮痛薬の内服などの保存療法を行います。舟状骨は血行が悪く骨が癒合しにくいため、6週間以上と長期間の固定が必要となります。骨片が多数あったり、骨欠損があったり、保存療法で癒合しない場合、受傷から時間がたっている場合には、ねじで骨折部を固定したり骨を移植したりする手術が必要になります。