上腕顆上骨折について
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上腕顆上骨折の原因
上腕顆上骨折とは、小児に最も多い骨折のひとつで、肘の骨折の約6割にものぼり、上腕骨の遠位部で起こります。原因としては転んで手をついたり、鉄棒などから転落して、肘が反ることで骨折します。骨折のずれが大きいときには骨折部で正中神経、橈骨神経、尺骨神経、上腕動脈などがひっかかったり圧迫されたりして、肘から指先への麻痺や循環障害が発生することがあります。
上腕顆上骨折の症状
上腕顆上骨折の症状は、肘の腫れ、強い痛み、皮下出血、骨折部の異常な動きなどがあり、痛くて肘を動かせなくなります。骨折部の皮膚の色調は蒼白や暗青紫色になります。また、骨折片で神経や血管が損傷された場合は、手首の脈拍が弱くなり、手や指がしびれたり動かせなくなるなどの症状がでてきます。血管損傷の場合には、早急に手術が必要です。また、骨折片の大きな転位がある場合は、腫れが強く皮膚に水泡形成がみられることがあります。
上腕顆上骨折の治療方法
上腕顆上骨折の治療方法は、骨折片の転位がない場合は、ギプスやキャストによる固定を行います。約3週間程度の固定が必要です。骨折片の転位が大きく不安定な場合は、徒手整復してギプス固定か、徒手整復後に腕をつり上げる牽引療法、金属鋼線を皮膚の上から挿入して固定する経皮的鋼線固定法、手術による整復固定などがあります。固定除去後は肘関節の屈伸運動を患者自身がリハビリとして行い、関節の可動域を改善させていきます。