野球肘について
肘部管症候群|テニス肘(上腕骨外側上顆炎)|肘内障|上腕骨顆上骨折|野球肘|変形性肘関節症|橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)|手根管症候群|舟状骨骨折|ドケルバン病|ばね指|指の屈筋腱損傷
野球肘の原因
野球肘とは、ボールを投げすぎる事により起こる肘の痛みです。正式には上腕骨内側上顆炎といい、別名リトルリーガー肘、ベースボール肘ともいいます。野球選手に多く、悪いフォームによる長期間の投球や、投げ過ぎなどで肘に負担がかかることによって起こります。上腕骨がまだやわらかい小学生〜成長期に多く、上腕骨が内側障害を起こします。高校生〜社会人の野球肘は、上腕骨ではなく肘の内側に大きな負荷がかかり、靭帯が痛むことによって起こりやすくなります。
野球肘の症状
野球肘の症状としては、投球時や投球後に肘の痛みが3週間以上続き、肘の伸びや曲がりが悪くなる、投げる際にひっかかる感じがする、急に肘が動かせなくなるなどの症状があれば、野球肘を疑います。しかし、初期の頃は症状がわかりづらいため、かなり進行してから気づくことも多いので、定期的にスポーツドクターに検診を受けることが大切です。診断には、初期はX線でわかりにくいため、エコー(超音波診断)やMRI検査を行います。
野球肘の治療方法
野球肘の治療方法は、まずは1ヶ月以上〜3ヶ月投球を中止して肘を安静にすることが必要です。主な治療法としては、電気治療や温熱治療、ストレッチ、一時的にキネシオテープを貼って痛みを和らげる方法などがあります。痛みがあるのに無理に投球を続けていると、病態が悪化して場合によっては手術が必要になることがあります。手術には骨に穴をあけたり、骨を釘のようにして移植する方法や、肋軟骨や膝の軟骨を移植する方法などがあります。また、根本的な解決として悪い投球フォームを見直し、改良することがとても重要です。