橈骨遠位端骨折について
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橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)の原因
橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)とは、転んだ際に手をついて前腕の橈骨が手首のところで折れる骨折です。コレス骨折は橈骨の遠位置骨片が手の背側に転位し、フォークを伏せて置いたような変形が生じるもので、手のひらをついて倒れたときに手関節が背屈されて折れるのが原因です。スミス骨折は、橈骨の遠位片が手のひら側に転位し、コレス骨折の逆の変形を生じるものです。これは、自転車のハンドルを握ったまま倒れるなど、手の甲をついて倒れたときに生じます。
橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)の症状
橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)の症状としては、前腕から手にかけての強い腫れと強い痛みがあります。骨折の初期から激痛になることが多く、手関節が動かなくなることも多くあります。手首はフォークのように変形、またはフォークの背のように変形します。また、手がブラブラになるため、反対側の手で支えなければいけなくなります。骨折した骨や腫れの程度によっては、正中神経麻痺が起こり指がしびれる場合もあります。
橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)の治療方法
橈骨遠位端骨折(コレス骨折・スミス骨折)の治療方法としては、主に徒手整復とギプス固定が行われます。徒手整復する際には、腕や静脈に麻酔をして痛みを除去してから、手を指先の方向に引っぱりずれた骨片を元の位置に戻します。粉砕骨折や徒手整復ができない場合には手術が必要になります。コレス骨折の場合は徒手整復ができても保持が困難なことが多く、手術による傷外固定などが行われる場合もあります。子供の骨折の場合は自家矯正力が強く骨の癒合も早いため、通常手術が行われることはまれです。