反復性肩関節脱臼について
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反復性肩関節脱臼の原因
肩の構造は鎖骨、上腕骨(腕)と肩甲骨のあいだでよく動かされ、不安定であるために脱臼のしやすい部分です。肩関節はひざと同じように肩甲骨の先端にある小さな皿(関節窩=かんせつか)により大きな丸い玉(上腕骨頭)が乗った状態であり、激しいスポーツや事故での転倒は脱臼になりやすいといわれています。また、腕を上げて転び、床に手を強打したり、強度な力で体の後方に引っ張られる場合に、よく起こります。
反復性肩関節脱臼の症状
上腕骨頭に比べ、その受け皿である関節窩は面積が狭く、外れやすい構造になっています。そのため、関節唇(=軟骨様の堤防)、関節包(=袋)、腱板、補強靱帯といった部分が補強する役目をしていますが、脱臼をしてしまうと、関節唇も外れてしまうことになります。結果、関節の構造は破壊されてしまい、いつのまにか何度もなんども脱臼してしまう「脱臼の通り道」ができます。若年層はこの関節構造の柔軟性が高く、脱臼の反復性が特徴的です。
反復性肩関節脱臼の治療方法
反復性肩関節脱臼の治療は手術による方法があります。従来からあるメスによる直視による執刀手術と肩関節鏡手術(関節鏡視下バンカート法)があります。バンカート法では肩甲骨の関節窩(かんせつか)に、縫合糸つきのアンカーと呼ばれるビスを3ないし4カ所打ち込み、ビスに付く糸で破綻部分を縫い合わせます。3ヶ月ほどでから6ヶ月で元のようにスポーツ活動に復帰できるようになります。