肉離れについて
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肉離れの原因
肉離れとは、筋肉が伸ばされながら急激に収縮することによって、筋膜や筋線維の一部が損傷(断裂)することをいいます。原因としてはスポーツによるものが多く、筋力不足や運動前の不足、運動後のストレッチ不足、過去の損傷、筋力のアンバランス、急な気候の変化、体調不良、睡眠不足、オーバートレーニングなどによって起こりやすくなります。ほとんどが下肢に発生し、ハムストリングス、ふくらはぎ、大腿四頭筋に多く発生します。
肉離れの症状
肉離れの症状は、主に強い自発痛と損傷した筋肉部の動作時の痛みです。筋収縮は可能ですが、痛みのために動かすことができないケースもあります。また、断裂した部位の圧痛、抵抗痛やストレッチ痛もみられ、重症になると腫脹、硬結、断裂部の陥凹がみられます。典型的な部位は、ふくらはぎ(下腿二頭筋)の内側の中央上部と、大腿四頭筋、ハムストリングの部分断裂で、体重をかけると痛むので通常の歩行が困難になります。病態が進むと皮下出血がみられ、MRIで血腫を確認する場合もあります。
肉離れの治療方法
肉離れの治療方法としては、ほとんどの症例で保存療法が行われ、手術療法が選択されることはまずありません。受傷直後の急性期には、安静・冷却・圧迫・挙上のRICE処置を行います。受傷後約48時間を経過した後は、温熱療法や筋力訓練、各スポーツに合わせたトレーニングなどを行っていきます。軽症では2〜4週で復帰できますが、症状が中等度以上になると歩行が困難なため、ギプスや松葉杖が必要になることもあります。再発しやすいため、予防のためにマッサージやストレッチを行うことが大切です。