ガングリオンについて
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ガングリオンの原因
ガングリオンは弾力性の腫瘤で、関節の近くにある膜や粘液嚢胞にゼリー状の液体がたまります。発症の原因は、現在の医療ではその原因を解明するまでにはいたっていません。
そのため「軟骨が出てきた」と誤解されて放置されている場合も多く見受けられます。
ガングリオンは、一度治療して取り除いても、またできてしまうこともあるのですが、再発の原因についても、いまだに解明されていません。
ガングリオンは、筋肉や腱、靭帯の近くにできやすいのですが、特に手首や足首、膝などにできやすいと言われています。また稀に腕や指にできることもあります。
男性よりも女性のほうが3倍も発症率が高いというのもガングリオンの特徴です。
ガングリオンの症状
ガングリオンは良性の腫瘤で、関節付近にできることが多く、手首や手の甲にしこりができます。このしこりの中は液体なので、しこりに触れてみるとぶよぶよしたと感じですが、人によっては硬くなっている場合もあります。このように症状にも個人差があるので、少し腫れている程度の人から数cmのコブができる人もいます。
またガングリオンの場合は、見た目には部位に赤みもなくて、ただ丸く腫れて膨らんでいたり、触るとしこりを感じたりします。
指の関節の付近にできたような場合は、朝などには指を広げにくくなったりする症状がでることもあります。その他、指がしびれたり力が入らなかったりといった症状がでる場合もあります。
膝の関節にガングリオンができた場合には、膝の痛みを伴う場合もあります。
足のガングリオンでは、膝の他に足首やくるぶし付近にコブ状のものができる場合があります。足のガングリオンは、痛みがひどくなると歩けない場合もあります。
ガングリオンの場合、痛みが全くないケースと痛みが次第に出てくるケースがあります。
一般的に、痛みがあるガングリオンの場合は、早期に治療を行ったほうが良いのですが、何も治療をしなくてもいつのまにかガングリオンが消えていく場合もあります。
ただ、発症原因がはっきりしていないので、始めは小さくても少しずつ大きくなっていくようであれば、ガングリオンができた時には早めに対処する方がいいでしょう。
ガングリオンの治療方法
手の甲や手首などにしこりを感じた場合には、まず外科で診てもらう方がいいでしょう。近くに外科がない場合には、整形外科、形成外科、皮膚科でも診てもらうことができます。
ガングリオンそれ自体は良性ですが、万が一悪性の腫瘤の可能性も否定できないので、しこりがガングリオンかどうか診断してもうことが大切です。
ガングリオンの場合にはいくつかの治療法があります。
ひとつは投薬治療です。
ガングリオンの症状に応じて、痛みがある場合にステロイド剤や消炎鎮痛剤によって痛みを取り除く治療をします。これらの薬には、胃を悪くしたり免疫力の低下といった副作用を伴う場合もありますが、薬を飲まなければ痛みも続くので医師と相談しながら服用するようにしましょう。
進行するガングリオンの初期治療としては、患部から注射器でガングリオンの中身を吸引します。但しこの治療は、ガングリオンの中身の液体だけを吸引するので、液体が入っていた袋状のものはそのまま残っています。そのため、しばらくして袋の中に再び液体がたまって、ガングリオンが再発する場合もあります。
ガングリオンの発症箇所によっては、吸引では治療が難しい場合もあります。その場合には手術によって患部を取り除いていきます。
また、ガングリオンが目だって大きくなったり、神経や血管を圧迫することで強い痛みを伴ってくる場合にも、同様にガングリオンを取り除く手術を行います。ただ、こうした切除手術を行なっても、ガングリオンが再発する場合もあります。