肘内障について
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肘内障の原因
肘内障は、前腕にある橈骨の小頭が輪状靭帯から少し外れ、亜脱臼になった状態です。脱臼ではないため、比較的簡単に元の位置に整復することができます。肘内障は子供に多く、原因は輪状靭帯が弱いために起こります。子供が転びそうになってとっさに手を引っ張るなど、手をつないで歩いているときによく起こります。また、自分で転んだり寝返りをしたりするときなどにも起きることがあります。大人の場合は輪状靭帯が強く固定されているため、肘内障が起こる事は滅多にありません。
肘内障の症状
肘内障の症状としては、肘の痛みや腕がだらりと垂れ下がる、前腕を内側にして動かそうとしない、痛めた方の腕を使おうとしない、腕に触れられることを嫌がる、突然激しく泣き出すなどがみられます。しかし、肘内障の多い年齢は2〜4歳くらいの小さい子供のため、痛みがあってもしっかり伝えられない事も多く、症状がわかりにくいです。そのため、親が子供の異変にしっかり気づいてあげる事が必要です。5〜6歳になってくると輪状靭帯が強くなってくるので、起こりにくくなります。
肘内障の治療方法
肘内障は亜脱臼した関節が自然に戻ることもありますが、多くの場合は治療が必要です。治療方法としては、小児科や整形外科で徒手整復で亜脱臼の部分をもとの位置に戻します。麻酔をかけずに外来で簡単にできることが多く、治療後はすぐに肘を曲げたり手を使えるようになります。しかし、整復後は再発しやすいため、しばらく手を引っ張っぱらないように注意が必要です。また、整復後も痛みが続くようであれば、その他肘関節周りの骨折の可能性があるため、注意深い診断が必要です。