膝靱帯損傷について
変形性膝関節症|半月板損傷|膝靱帯損傷|オスグッド病|スポーツによる膝の慢性障害
膝靱帯損傷の原因
膝靭帯損傷とは、膝関節の中にある膝前十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯などが、スポーツや怪我などの外力により切れ、関節にゆるみを起こしてしまう病気です。原因としては、スポーツなどで強い力が膝に加わる、転倒して硬いコンクリートに脛をぶつける、交通事故で車のダッシュボードにぶつけるなどがあり、その外力の方向に応じて様々なタイプの靭帯損傷を生じます。最も頻度が多いのは内側側副靭帯損傷で、非常に強い外力がかかった場合は複数の靭帯に損傷が起きることもあります。
膝靱帯損傷の症状
膝靭帯損傷の症状としては、受傷直後〜3週間の急性期に膝の痛みと可動域の制限、腫脹があります。その後、急性期を過ぎると、痛みや可動域制限が軽快してきますが、損傷部位によっては「膝がぐらぐらする」「膝に力が入らない」など膝の不安定感が徐々に目立ってくることがあります。膝の不安定感があるのに放置しておくと、半月(板)損傷や軟骨損傷を生じる場合があり、痛みが慢性化し、水腫が出現することもあるので早期の治療が必要です。
膝靱帯損傷の治療方法
膝靭帯損傷の治療方法としては、主に保存療法と手術療法が行われます。保存療法では、膝にサポーターを装着しながら早期からリハビリを行い、筋力低下を最小限に抑えます。初期にはギプス固定を行う場合もあります。内側側副靭帯損傷ではほとんどの場合保存療法で治癒しますが、前十時靭帯損傷では治癒率が低くなるため、手術療法を行うことが多くなります。手術療法としては、ハムストリング腱や膝蓋腱などの自家組織を用いた靭帯再建術や靭帯修復術が一般的に行われています。術後は3ヶ月〜半年程度リハビリを行い、徐々にスポーツに復帰していきます。