仙骨硬膜外ブロックとは
仙骨硬膜外ブロックは、おもに局所麻酔薬を仙骨部の硬膜外腔に注入することにより脊髄神経および交感神経を遮断し、鎮痛や血流改善などの効果を得る方法です。
主な適応症
硬膜外ブロックで治療を行っている病気には次のようなものがあります。
これらは、どれも、腰痛や下肢の痛みやしびれが主な症状です。
- 腰痛症
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 脊椎辷り症
- 根性坐骨神経痛
硬膜外ブロックを受ける場合の注意
仙骨硬膜外ブロックは、痛みなどの症状をとりながら身体のもつ自然な回復力による病気の治癒を持つ治療法です。そのため、根本的な病気の治療ではありません。効果がなければ別の治療法に切り替える必要があります。また、ブロック注射後は当日の入浴は厳禁です。
高齢者(70歳以上対象)は必要に応じて、1泊程度入院して実施することもあります。ブロック後、交感神経の過剰な遮断による血圧低下・尿閉(尿が出ない)・頭痛・局麻中毒の出現があることもあります。70歳以下の方でもそのような症状が出た場合も入院対応となる可能性もあります。
仙骨硬膜外ブロックまでの流れ
- 医師より仙骨硬膜外ブロックの説明が行われます。(入院または外来で実施するか判断します)
- ブロック実施後、約30分間はベット上安静のため事前にトイレを済ませて頂きます。
- まず、血圧を測定致します。その後にベットにうつ伏せに休んでいただき、下腹部あたりに枕を入れ、おしりを挙上した姿勢になってもらいます。衣類を調整した注射部位を露出し2回消毒をおこなってブロック注射を行います。
- ブロック注射後、気分が悪くないかなど看護師が確認しながら、血圧測定を注射直後・15分後・30分後に行います。
- 30分後に医師が再度症状の確認を行います。以上がなければ終了となります。